幸せの契約
驚きですっかり酔いが覚めた私は犬居さんの表情と言葉に支配される


“男に簡単に触らせないで下さい!”




かぁ…


それは私が仮にも大和さんの婚約者だから?



じゃあ
何であんなに苦しげな顔したの?



私をただ心配してくれただけ…―?


執事として
犬居さんには私を守る義務がある


だから…?



体をゴシゴシ洗って
頭からお湯をかぶった


スッキリしない心と
引っ掛かる犬居さんの顔


私…どんな顔して犬居さんに会えばいいんだろう?


胸が不規則に鼓動した
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