幸せの契約
会場は東京ドーム位の広さがある

萩乃宮財閥のイベントホール


ビュッフェスタイルの会場には有名なオーケストラが極上のワルツを奏でる


何百という人と達が楽しげに過ごしていた



私はレッドカーペットの上でただ立ち尽くしていた


全てが圧倒的だった



「鈴様?どうかなさいましたか?」


後ろに付き添っていた犬居さんが私を覗き込む


「いえ…大丈夫です。
ちょっと、お手洗いに行ってきます。」



犬居さんと目を合わせることができない


たぶん
そんなことしたら

泣いてしまう
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