幸せの契約
歓声とざわめきが広がるなか
犬居さんがゆっくりステージに立つ
一見は身なりのいい執事
でも
彼は何の迷いもなくマイクを取った
「素顔で皆様の前に立つのは初めてになりますが、萩乃宮コーポレーションの一社員として、まだまだ若輩ではございますが、皆さま方のご指導ご鞭撻を受けて、この会社を世界一の企業にできるよう、邁進してまいりますので
どうぞ、よろしくお願いいたします。」
いつもの丁寧な口調
いつもの燕尾服
なのに
ステージに立つ彼は紛れもなく萩乃宮財閥の御曹司としての気品とオーラを放っていた
混乱して目眩がする
犬居さんが大和さん!?
犬居さんが大和さんってことは…私の執事をずっとしてたのも…
私が好きになったのも…
大和さん…?!
頭は突然の状況にうまく回転できない
ただ立ち尽くす私の前に
赤毛の男の人が立った
「混乱してるみたいだな?」
そこには今まで大和さんだと思ってた人
「あなたはいったい誰ですか?」
「僕の本当の名前はクリス・ビンセント・萩乃宮。大和の従弟だよ。」
犬居さんの従弟!?
間違えた
大和さん…
「ずっと騙してて、悪かったよ。詳しい事情は大和から聞いてくれ。
じゃ、またね。」
スタスタ行ってしまった
なんか
あっさりしすぎて
拍子抜けしちゃう…
犬居さんがゆっくりステージに立つ
一見は身なりのいい執事
でも
彼は何の迷いもなくマイクを取った
「素顔で皆様の前に立つのは初めてになりますが、萩乃宮コーポレーションの一社員として、まだまだ若輩ではございますが、皆さま方のご指導ご鞭撻を受けて、この会社を世界一の企業にできるよう、邁進してまいりますので
どうぞ、よろしくお願いいたします。」
いつもの丁寧な口調
いつもの燕尾服
なのに
ステージに立つ彼は紛れもなく萩乃宮財閥の御曹司としての気品とオーラを放っていた
混乱して目眩がする
犬居さんが大和さん!?
犬居さんが大和さんってことは…私の執事をずっとしてたのも…
私が好きになったのも…
大和さん…?!
頭は突然の状況にうまく回転できない
ただ立ち尽くす私の前に
赤毛の男の人が立った
「混乱してるみたいだな?」
そこには今まで大和さんだと思ってた人
「あなたはいったい誰ですか?」
「僕の本当の名前はクリス・ビンセント・萩乃宮。大和の従弟だよ。」
犬居さんの従弟!?
間違えた
大和さん…
「ずっと騙してて、悪かったよ。詳しい事情は大和から聞いてくれ。
じゃ、またね。」
スタスタ行ってしまった
なんか
あっさりしすぎて
拍子抜けしちゃう…