幸せの契約
「鈴様!鈴様!?」


犬居さんの声


私はガバッと起き上がった

はぁはぁはぁ…


体はぐったり汗をかいて

背中が熱くうずいた


両腕でしっかり自分を抱き締めた


「鈴様…?」


軽く触れた犬居さんの手


「イヤッ!!」


体はその手を払って
深く警戒する様に震え出す


「鈴様…。
落ち着いてください。ここでは何にも怯えることはないんですよ。
私を見てください。」


荒い呼吸が
自然とゆっくり深いものに変わる



そして
犬居さんの顔を瞳に写す


「何があってもお守りいたします。
常に私が傍にいることを忘れないで下さい。」


力強い暖かな表情

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