死神と自殺志願少女
少女の体が、

猛スピードのトラックと衝突し、

宙を舞った。



最後に何かしゃべっていたようだが、

今となっては彼女の最後の言葉がなんだったのか、

確認はできない。



「だってもう死んじゃったもんね」



死神はへらへらとした口調と表情を変えず呟いた。

そして、少女の最期と

集まり始めた野次馬を見届けてから

その場を後にした。


事後処理は警察がやってくれる。
< 28 / 30 >

この作品をシェア

pagetop