【完】★LIGHT OF LOVE★15歳・・・援助交際と運命の恋
「あたしの気持ちは変わりません」


あたしはしっかりとした口調で言った。


「お金よりも何倍も何十倍も、いえ、何百倍も大切なものがあることに気づきましたから・・・」



「そうか・・・、残念だ・・・」


山本は冷ややかな目であたしを見たきり、黙り込んだ。




それから数日後、山本はしぶしぶあたしが辞めるのを認めた。


山本はあたしを手放したくない様子で、給料を上げるとか提案をしてきたけれど、あたしの気持ちは変わらなかった。


山本は、あたしを商品にして、ずい分と稼いでいたに違いない・・・。


あたしは山本から与えられたマンションの部屋を引き払い、何の未練もなく、山本のもとから去った。


もう二度と、山本に会うことはないだろう・・・。


このときあたしはまだ、あたしと山本の間に横たわる、ある深い繋がりについて、知るよしもなかった――。




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