【完】★LIGHT OF LOVE★15歳・・・援助交際と運命の恋
もしもこのときヒカルが来てくれなかったら、あたしはずっと太一に監禁されていただろう・・・。


もしかしたら暴力に耐えられなくなって、自殺の道を選んでいたかもしれない・・・。


だからヒカル・・・、ありがとう・・・。




一体、どのくらいの間、ヒカルの背中につかまって、バイクに乗り続けていたのだろうか。


いくつもの見知らぬ風景を通り過ぎ、あたしは大きな街にやってきた。


数え切れないほどの車が道路を走り、歩道では人々が絶え間なく行きかっている。


電車の音も聞こえる。駅が近いのだろう。


向こうの方には、桜並木が見えた。


桜並木はとっくに花の季節を終え、青々とした葉を茂らせている。


あたしは太一の部屋に閉じ込められていた間、季節の感覚がなくなっていた。



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