好き?
第11話



そのあと、私は泣きつかれて光のベットで寝ていた。
時計を見てみると、8時を回っていた。
いくら6月、夏だといっても、8時を回っていれば、もう充分外は暗かった。



「じゃあ、俺バイトに行って来るから、よろしくな」

「ああ…」



声がする。
光、と…もう一人、誰…?

ぼやけていた視界も、目をこすっているうちにはっきりしてきた。



「嘘…」



なんで、ここに彼がいるのだろう。



「さとしさん…」



どうしてここにいるの?
そう私が言うのはおかしい。

私は忘れていたんだ。

さとしさんが、光の友達だったのを。





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