好き?


「起きたんだ。」

「う…ん…」



どうして普通に話しかけれるの?
私は今でも、すごく緊張して、口を開けただけで泣きそうなのに。



ああ、そうか。

もう、あなたの中で私は終わったものなんだ。



私はいまでも好きだけど、さとしさんは、李亜の事がすきなんだものね。



「…わ、私…帰るね…!」



急いで自分の荷物をまとめ、光の部屋から出ようとする。

その時。



「ちょっと待って。」



腕をつかまれ、とめられる。



なんで…?
なんで、そんなドキドキさせること、するの?
私があなたのこと好きなの、わかってやってるの?



「なにかよう…?」



少し強い口調で私は返した。
こうでもしないと、本当に、泣いてしまうから。



「光、心配してた。帰るまで、待っててあげて。」



そんな、別に、普通みたいな顔。
どうしてできるの?


やっぱり、もう終わりなの?
もう私は、あなたの中で終わってるの?



「…じゃあ、光がどこに行ったか教えて。光のところ行ってくる。」



私は少しにらみつけた。
そうすると、腕から手が離れた。
かと思うと、彼は口を開いた。



「…少し、話そう」



いったい、何を話せって言うの?


心臓が、壊れそう。






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