好き?
第15話



「李亜まだかな…遅いなー…」



李亜の帰りを待ちながら、私は玄関で一人、座り込んでいる。



「ちょ、だめだって」



隣から声がする。
私は悪いと思いながらもそーっとのぞいた。

すると、カップルがキスをしていた。

ふ、ふふふ普通あんなところでキスする!?


私は動揺した。
私はさとしさんと話しているところさえ、誰にも見られたくなかったから。
見られては、いけなかったから。



「好きだよ。」



羨ましい。そう思う。

堂々とそういえること。
大好きな人が、そばにいること。

たしかに最初は、嬉しくて、楽しくて。

でも後から、親友の李亜に言わない後ろめたさがあった。
なんだか、悪い気がしていた。



「…りん!」



後ろを振り向くと、李亜が立っていた。







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