好き?
楽しかったのは、あなたが隣にいたから
第2話





私とさとしさんが付き合い始めたのは、中学一年生の四月。

入学したばかりの時期だ。


告白は、私から。


なぜ付き合ってくれたのかは、今でもよくわからない。
でも確かに、優しさは感じた。



「凛!いつになったらよびすで呼ぶんだよ」

「・・・いつか!」



私がさん付けしたのは、恥ずかしくて呼べなかったから。
いつか慣れた時に、言えると思ったんだ。


そのいつかも、結局こなかったけど。



「さとしさん、誰にも言わないでね!付き合ってること・・・とくに李亜とお母さんには!」

「わかってるって」



きづけばいつも、わがままいってたよね。


李亜に言わなかったのは、なんとなく罪悪感があったから。

自分だけ彼氏を作ったなんて。

ただでさえ李亜は、好きな人作らない人だったから、そういうの、軽蔑するのかな?

とか思ったら、もっと言えなかった。



考えてみれば、3年も付き合ってた方がめずらしいんだ。

いろいろわがままいって。
あなたの願いは聞いてあげられなくて。


私が、悪かったよね。





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