好き?


「ねえ、話してみてよ・・・」

「・・・別れよう」



それは、思いもしない言葉だった。

さとしさんはそれだけいって、どこかへ行った。



「え・・・?」



たったそれだけの言葉なのに、私にとってすごく大きい意味の言葉。



「嘘・・・でしょ・・・?」



そういっても、さとしさんはどこにもいない。



「嘘・・・冗談、でしょ?ねえ、冗談だよね!?」



私は話しかける。
さとしさんに。



そこにはもう、いないのに・・・。






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