【詩集】水のない海を泳ぐように
冷凍保存した心
どこにあるかは 誰も知らない
あの子が隠してしまったから
くしゃくしゃに丸めて
ぎゅっと縮めて
マイナスの世界の
小さな隙間に入れ込んだ
冷凍保存した心
どこにあるかは あの子も忘れた
たぶんかちこちに固まって
マイナスの世界の小さな隙間で
涙も流せず
声もあげられず
きっと 温もりを求めてる
冷凍保存した心
どこにあるかは 誰も知らない
どこかにあるはずのそれを
温めて溶かすことができたなら