職場内恋愛
『京地』
最後に教室を出ようとした京地に声をかける。
「なんですか?」
相変わらず挑発しているような目で。
『なんか夏休み明けてからますますテンション下がってないか?』
京地はギロッと俺を睨む。
「何言ってるんですか?
当たり前でしょ。
学生の長期休暇の夏休みが終わったんだよ?
誰がテンション上げて学校に来れるワケ?」
京地の言うことも一理ある。
『それだけじゃないだろ。
夏休みの間になんかあった?』
だんだんと廊下が混み始める。
廊下の向こうに奈々の姿を見た気がした。
「別に。なんにもない」
京地は目の前の友達に声をかけ、俺に話しかけられないようにしやがった。
なんにもないはずないだろ?京地。
お前の態度が明らかに冷たくなってるのは気づいてるんだから…