職場内恋愛
『なぁ…京地はどうすると思う?』
廊下のソファに座る俺と安藤、それに奈々。
他のヤツはどこかへ行った。
もちろん、見て見ぬふり。
アイツらもバカじゃないだろうし。
ほっておいても大丈夫だろう。
と、いう俺の勝手な判断。
『俺は…イケると思う。
もし、断ったら京地の罪は相当重い。
結局思わせぶりだった、ってことだし』
安藤は腕を組みながら言う。
『確かにそうだよな。
京地、相原のこと気にかかってるっぽいし。
でも付き合うとかいうタイプには見えなくないか?京地って』
俺の言葉に安藤は頷く。
『それ、俺も思った。
男はみんな友達だ!みたいな感じだから。
正直、ああいう態度とるのって賢だけに対してじゃなかったりするし。
だからまだイマイチどうなるか判断しがたいんだよね』
安藤は眉間にしわを寄せる。
ってさっきから奈々、何も言わなくないか?
そう思った俺は奈々の方を向く。
『橋野先生?どうなさいました?』
なぜか、奈々はニヤけていた。
そして、その顔のまま言う。
「真、相原くんのこと…好き、ですよ?」