職場内恋愛





『『うえぇぇぇ?!?!』』


俺と安藤の声がハモる。

なんだよ、それ。


奈々は知ってたのか?


だったら俺と安藤、こんなに考え込まなくても良かったじゃないか。




『いいなぁ…賢。

彼女、できるんだぁ…』


安藤が悔しそうに顔を歪めた。

中学生のときってなんか彼女いるヤツが偉い、みたいな感覚あったなぁ…

なんて懐かしく思い出す。



『先生は?もちろん彼女いるんでしょ?

モテモテって噂だし。』


って安藤?

その質問、しちゃいけないヤツだろ…


ってか誰だよ?

俺がモテモテ、なんて適当なこと言ったのわ。



『俺、彼女いねぇよ。

ってかモテねぇーし』


奈々の前で言うのには若干躊躇った。

でも、言わなければ疑われかねない。


だったら、素直に言うしかない。

そう考えたんだ。








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