職場内恋愛
山崎先生はなぜかふっと笑う。
今、笑うところあったか……??
「なんだ。分かってたんですか。
なら話は早い」
山崎先生は真面目な顔で俺を見つめた。
眼鏡の奥の目がキラリと光る。
「まだ橋野先生もあなたも、未練がある。
見てれば分かります。
お節介なのは十分分かってます。
でも、焦れったいんです。
と、いうか正直に言えばムカつきます。
私の恋は実りません。
それなのに藤堂先生の恋は実る。
でも、告白はしないで片思いのままでいる。
その事実にムカつきます。
だから、自信を持って橋野先生に告白してください。
お願いします……っ!!」
どうして山崎先生がこんなに必死なんだ?
ムカつく理由も、気持ちも分からなくないけどでも所詮、他人事。
それなのになんでこんなに一生懸命俺にお願いしてるんだ…?
もしかして山崎先生…
『なんか知ってるんですか…??』