職場内恋愛






「ホントはあたしがこんなふうにペラペラ喋っていいことじゃないと思う。

でも、先生の耳に入れておいたほうがいいかな、ってあたしの独断。


奈々ちゃんになんで黙ってたんだ?!

って怒んないであげて。


奈々ちゃんも相当悩んでたみたいだから。」


京地はそう言うと鞄を持って教室を出て行った。

グラウンドを見ると人はいなくなっていて。




美優の記憶が戻った…?


そんな…


そんなの…



頬に生暖かい雫がつたう。



俺は何に対して泣いているんだろう。


美優の記憶が戻って嬉しいから…?


それとも、奈々や美優が俺に隠し事をしててショックだから…?



自分でも、分からない。


ただ、涙は止まってくれない。



声をあげるわけでもなく、

ただただ静かに泣いていた。









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