職場内恋愛
「……………優作、さん」
突然聞こえた声。
涙を拭い、声のしたほうを見る。
『どうした?奈々』
鼻声だということに気づいたが俺はあえて続けた。
『もうこんな時間だぞ。
残業か?』
「………………」
奈々は何も言わない。
何か…言ってくれよ。
不安になるだろ…
『仕事終わったのか?
終わったなら送って行こうか?』
「………………」
お願いだ…奈々。
何か、言ってくれ。
いつもみたいに笑ってくれ。
「ごめんなさい…」