職場内恋愛






「……………優作、さん」


突然聞こえた声。

涙を拭い、声のしたほうを見る。




『どうした?奈々』


鼻声だということに気づいたが俺はあえて続けた。



『もうこんな時間だぞ。

残業か?』


「………………」


奈々は何も言わない。



何か…言ってくれよ。

不安になるだろ…



『仕事終わったのか?

終わったなら送って行こうか?』



「………………」



お願いだ…奈々。

何か、言ってくれ。


いつもみたいに笑ってくれ。





「ごめんなさい…」










< 211 / 425 >

この作品をシェア

pagetop