職場内恋愛
拒絶
『なぁ、涼』
ある日。
俺も涼も仕事がなく、家でまったりしていたとき。
あることをふと、思いついた。
『なんだよ?』
『お前、彼女は?』
涼が家にいることなんて滅多にない。
彼女がいれば尚更だ。
なのになぜか今日は家にいる。
これってまさか…
『…別れたけど?』
一瞬だけ涼の目が悲しさに覆われた。
でも、すぐにいつもと同じ瞳の色に戻る。
『どうして?』
あの彼女はマジなんじゃなかったっけ?
俺に紹介する、って言ったろ?
『さぁ?ただ、フラれた』
涼はボソッと素っ気なく言う。
『フラれた…?』
涼が?
今まで自分からフッたことしかない、あの涼がフラ…れた?