職場内恋愛





『俺でもフラれることくらいあるよ』


涼は読んでいた雑誌を投げ捨て、ソファから立ち上がる。


もしかして…落ち込んでる?



『涼…はい、ビール』


俺は冷蔵庫からビールを取り出し、涼に差し出す。



『なんだよ?いきなり』

部屋に戻る気満々だった涼はちょっと怪訝な顔をする。


でも俺はおかまいなしとソファに座り自分の分のビールを開けた。



いつもクールだと言われる俺でもさすがに親友が失恋したときくらいは同情する。

やけ酒も付き合う。



『とりあえず座れば?

話、聞くからさ。』


涼は仕方なく床に座った。



そしてビールのプルタブを開けるとそれを一気に飲み干す。


あ、荒れてんなぁ…








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