職場内恋愛
その日の授業後
いつもの秘密の場所にいるとドアが開いて。
優作じゃないかと一瞬、不安になる。
でも声が聞こえてその不安は晴れた。
「なーなちゃんっ
やっぱりここにいた」
振り向くとやっぱり真で。
「真なら来てくれるんじゃないかと思ってた」
真はあははと笑っている。
「で、どうかした?奈々センセ?」
真に促され、この前のことを話す。
中学生の真に話すことに抵抗を感じた。
でも、もう真は子どもじゃない。
「……そっかぁ」
話を聞き終えた真は少し辛そうな顔で呟く。
「別れてないっていうのは藤堂先生見て分かってたけど…でも、なぁ…」
頭を抱える真。
話すべきじゃ…なかったのかなぁ。
真を悩ますだけだったのかなぁ。