職場内恋愛
『なぁ…涼。
俺、どうすればいいと思う?
俺…イヤだ。
奈々とまた別れるのは絶対、イヤなんだ』
ソファで頭を抱える俺の横に涼が座る。
『そうだなぁ…
奈々ちゃんに素直に伝えれば?
俺は別れたくない、って。
ずっと一緒にいたいんだ、って。』
そんな…
『そんなカッコ悪いこと、できるワケないだろ』
そう言うと涼の右ストレートが俺の肩を直撃する。
『なんでこういうときにカッコよさなんて求めんだよ?お前は。
カッコイイこと言って、素直に別れんの受け入れてお前はそれで気が済むか?
どうしても、別れたくないんだろ?
ずっと、一緒にいたいんだろ?
だったら、素直に伝えろ。
俺はこれ以外にアドバイスなんてできないからな』
涼はそう言って自分の部屋へ戻っていった。
素直に伝える…
それが、俺にできるんだろうか。
別れたくない、なんて伝えられるんだろうか。
俺、自信ねぇーよ…