職場内恋愛
『やっぱこれだよな~』
涼は口の中から煙を吐き出して呟く。
『お前…オヤジくせぇな』
そんな涼を見て俺はボソッと呟いた。
涼に睨まれていた気がしたが気にしない。
『優作、ズリィよな
2年の担任って1番楽じゃね?
それに比べて俺ってば初担任なのに3年ってさ…』
涼は短くなったタバコを携帯灰皿にいれる。
さっきの涼の言葉の意味
1年生は入学したばかりでいろいろと大変
3年生は受験があるからこれまた大変
それに比べて2年は中学校生活に慣れてるし
受験もない。
だから俺は2年の担任になれてよかったんだ。
ってか涼…3年の担任やるんだ。
『藤堂先生、俺と担任替われ!!』
あえて俺を藤堂先生と呼ぶ涼。
俺と涼が同棲していることも仲がいいことも
この学校で知ってるのは
校長と教頭だけ。
あ、山崎先生も知ってるかな。
別に隠してるつもりはないんだけど。
で、学校の中では俺たちは名前で呼んでいない。
俺は藤堂先生と呼ばれ
涼を伊藤先生と呼ぶ。