職場内恋愛
『今年度もよろしくお願いします』
次の日
学校へ着くとまず山崎先生と会う。
そして俺は頭を下げた。
「こちらこそよろしくお願いします」
山崎先生はそう言ってふっと微笑んだ。
相変わらず、いいセンパイだ。
「それにしても先生は運がいいというか、悪いというか…」
山崎先生は苦笑い。
ついでに俺も苦笑い。
『ホント、勘弁してほしいです。
まさかこうなるとは思ってなかったです…』
俺がこう言い終わると、2人同時に溜め息をついた。
『先生は良かったじゃないっすか。
涼と同じ学年持てて』
ちなみに今日は涼と一緒の出勤じゃない。
あのバカ、新年度早々から寝坊なんてしたから家に置いてきた。
今ごろ慌てて家を出てるころじゃないか?
「いやぁ…それも微妙ですよ。
良かった、とは限らないです。
お互い、忙しいってことは何もないまま終わっちゃう可能性もあるワケですし」
山崎先生の言うことも一理ある。
受け持ったのが3年、ってところがネックだよなぁ…