職場内恋愛
『いや…でも、そこは…』
「それじゃ、無理ありますよ…
もう少しここを…」
なんて毎日のように行われる学年会議。
8時過ぎても学校にいる、なんてもう当たり前。
もちろん、会議の中心は修学旅行のことだ。
修学旅行まであと2週間。
ちなみに明日からゴールデンウィークだ。
「さて、そろそろお開きにしますか。
もうこんな時間ですし」
山崎先生が立ち上がる。
時計の針は8時を少し越えていた。
『お先に失礼しまーす』
「お疲れ様でーす」
次々と先生が帰っていく中、俺はまだパソコンと向き合っていた。
どうしても今日中に終わらせたい仕事があるんだ。
そしてあっという間に先生方がいなくなる。
職員室に残ったのは俺と涼、それに奈々の3人だ。
さて…と、と声がして涼が立ち上がった。
『じゃ、優作。
先に帰ってメシ作ってるから。
奈々ちゃん、お先に』
涼はそう言って職員室を出て行った。
残されたのは…俺と奈々の2人。