職場内恋愛




「あー…疲れた~…」


奈々はパソコンをシャットダウンさせると伸びをする。

時計の針は9時ぴったりを指している。



『もうこんな時間ですし、送って行きましょうか?』


俺にしてはよくやったほうだ。

奈々を誘うのはかなり勇気がいる。



「いや…でもそんなの…申し訳ないですよ」


やんわりとした言葉。

でもそれは間違いなく、拒否してる。


けど俺はそんな言葉に負けない。

今日の俺は疲れすぎているせいかいつもとは違うんだ。



『全然いいですよ。

どうせ、帰り道ですし』


ちょっと強引な俺。

今日、このチャンスを逃したらきっともう俺は奈々を誘うことはできない。


そんな気がした。



「ホントに…いいんですか?」


『もちろん』


「じゃあ…お言葉に甘えて…」


奈々のその言葉に俺は心の中でガッツポーズ。


たまには強引なのも必要、ってことか。








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