職場内恋愛
「私…ここの中学出身なんです。
で、中学生の頃ここでよく授業サボったな…
って懐かしく思ってたら藤堂先生がいて。」
フフフと笑う彼女。
『あれ?なんで俺の名前知ってるの??』
まだ自己紹介もしてないのに…
「あ、さっきの発表のとききっと藤堂優作ってあなただろうな、と思って。
そうだ。自己紹介まだでしたよね。
私…橋野奈々です
今年から教師をすることになりました。
あのときは…本当にありがとうございました。
お礼も言わずに帰ってすみません…」
俯く彼女に俺は声をかける。
『いいよ、別に。
またこうして逢えて
お礼も言ってくれた。
それで十分』
そうすると彼女は頭を上げて俺に満面の笑みを向けてきた。
その笑顔に俺の胸が鳴る。
やべぇ…
俺、この子と一緒にいるとおかしくなりそうだ…