職場内恋愛
「えー?それ、ホントですかぁー?」
なんて言いながら大笑いしているのは奈々だ。
学生時代の俺と涼の話を聞いて大爆笑。
そこまで笑ってくれると話してて気持ちが良い。
やっぱり俺…奈々のこと、スキだ。
目の前の奈々を見つめながら思った。
この笑顔がもし、疲れ切って家に帰って来て玄関を開けたら
「おかえり」
なんて言葉とともに見えたら…
どんなに嬉しいだろう。
はぁ…
ダメだな。
しょせん、妄想の話であってこれが現実になるワケないんだ。
だからこんな妄想話を考えるだけムダ。
何やってるんだよ…俺は。
『そろそろ、戻りますか』
3本ほどタバコを吸い終えたところでソファーから立ち上がる。
俺のあとを着いてくる奈々。
もし、俺が、今この胸の中にある気持ちを吐き出したら、
奈々はなんて言うんだろう。
怒る?
泣く?
困る?
それとも…
喜んでくれる?