職場内恋愛
「家に着くまでが修学旅行です。
気を抜かず、車に気をつけて帰りましょう。
解散」
お決まりの文句を山崎先生が言って
その場は解散。
迎えに来ている親御さんと帰る生徒もいれば
重そうに荷物を抱えて友達と帰っていくヤツもいる。
『じゃあね!せんせ!』
「……ふんっ!」
生徒達を見送っている俺のところへ来たのは相原と京地。
相原は満面の笑みなのに京地は不満顔。
まだ昨日の夜のこと、怒ってるのか?
『真、意地っ張りだからさ。
気にしないでよ』
苦笑いで俺に小声で言う相原。
ま、確かにな。
京地は面白いくらい、意地っ張りだもんな。
『相原。
ちゃんと京地のこと家まで送り届けろよ。
一応、コイツも女だから危ないだろ?』
「…一応は余計でしょ!一応は!!」
あまりに必死に言う京地が面白くて思わず笑ってしまった。
そうするとさっきよりキツく睨まれる。
『俺に任せといてよ!
帰ろうぜ、真』
「ちょっと先行ってて」
そんな京地の言葉に相原は不思議そうな顔をしていたがすぐに笑顔で歩き出した。