職場内恋愛
「だけど、優作の負担になると思ってずっと黙ってた。
でも…今日は言っちゃった。
もう我慢できないよ、これ以上。」
奈々が少し俯き気味で言う。
遠慮なんてしなくていいのに。
ってか俺だってもう我慢できない。
『俺、今年のお盆、実家帰ろうと思うんだ』
奈々が突然何言い出すの?と聞きたそうな顔で俺を見る。
『そのとき、奈々も来ないか?
両親にちゃんと、紹介しておきたいんだ。
俺の大切な人です、って』
言ってから
俺はなんて恥ずかしいことを言っているんだろう。
と、気づく。
「ホントに…?」
『うん、ホントに。』
「私でいいの…?」
『奈々がいい』
横目で奈々の表情を確認。
すると奈々は目に溢れ出しそうなくらい涙を溜めていて。
こう言った。
「………嬉しい。
ホントに…嬉しいよ」