職場内恋愛
俺が回想から現実へ戻ってくると
新しいタバコに火をつけた涼が呟いた。
『そう言えば夏休みの間、真…1回も俺らの前に現れなかったな』
『相原は補習の度に会ったけどな』
『真、なんかあったんかなー』
涼はそう呟くけど
でも相手は京地だ。
どうせ暑いから外出たくない、
とかなんとか言って補習に来なかっただけじゃないか?
あ、でも相原は補習に来てたしなぁ…
なんて思っていると涼がそうだ、と声をあげた。
『俺、チラッと聞いたんだよ。
真と相原が別れた、って話。』
え?
涼、今…なんて?
『すっかり忘れてた!
たまたま聞こえただけなんだけど
確かにそう言ってたぞ。
京地と賢、別れたんだ、って』
『…そんなワケねぇーだろ。
あの2人が別れるなんて…ありえない。』
だって終業式の日。
あんなに仲良かったじゃないか。
今から2人で勉強するんだ、
って言ってたじゃないか。
その2人がなんで…別れるんだ?