職場内恋愛
そして久々のホームルームに教室へ行くとどことなく、活気がなく。
俺はわざとらしくテンション上げめで言う。
『なんだ~お前ら。
夏バテか?
それとも休みボケか~?』
「『………………………』」
いつもなら必ず反応があるのに。
なんだよ、これ。
と、思いながらも仕方がないので話を続ける。
『暑いだろうけど我慢して体育館行けよ~
始業式終わったらすぐ帰れるからさ~』
この言葉で動き出す生徒たち。
いつも最後までいるはずの京地はさっさと教室を出て行った。
そして気づけば最後に残ったのはコイツ。
『おい、どうした?相原』
席に座ったまま、一点だけを見つめている。
大丈夫か?コイツ。
『せんせー…?』
消え入りそうな小さな声。
胸がざわつく。
やっぱりあの話は…
『俺…真と…』
誰かが騒ぎながら教室の横を走り去って行く。
そいつの上履きの音が小さくなって消えたと同時に相原は、言った。
『………俺…別れたんだ―――………』