職場内恋愛
「お疲れ様でーす。
お先失礼しまーす」
と、先生方が帰っていく。
俺もそろそろ帰ろうかな、そう思いながら教室の戸締まりチェックのために教室へ向かった。
時刻は夕方5時。
今日は午前中だけだったし、まあ誰も教室には残ってないだろうな。
そんなことを頭の中で考える。
『…………………?』
教室に着いて中を覗くと人影が。
え…?
あの後ろ姿…京地か?
『……おい、京地』
そうドアのところから声をかける。
でも京地は微動だもしない。
窓側の1番前の席に座って、
机に突っ伏している京地。
もしかして…寝てる?
俺はそう思って京地に近づいていく。
『お前、こんなところで寝るなよー
暑くないのかー……っ…?!』
俺の言葉が終わるか終わらないかの際どいとき、京地は顔を上げた。
『どう…した?』
顔を上げた京地の頬にはいくつもの涙の跡があって。
そして瞳からは大粒の涙が零れだした。