桜の咲く頃
「じゃー佐山に…。」
「俺が送る。」
朔と恋人じゃないと知ってチャンスが来た。
「わっ…悪いです。」
「気にすることじゃないんじゃないか?」
保志が言った。
そうして一緒に帰る事になった。
帰り際四葉に
“送り狼すんじゃねぇぞ”と釘を刺された。
性格変わりすぎの四葉様です。
車は苦手だから歩いて帰る。
「ハナ?」
「はい?」
「恋人居ないの?」
「…うん。トラウマってやつ。男性恐怖症。」
「そっか。勿体無いな。そんなに可愛いのに。」
「イケメンにそんな事言われたら頭に昇っちゃうよ?」
「昇っとけ昇っとけ。でも、マジ告られるっしょ?」
「嫌味ばっかの手紙が多いかな?“放課後、屋上に来い”みたいな?」
それって……。
「あんな事が有った後でも俺とお茶しに行ってくれる?」
返事がない…ハナを見たらビックリした顔で俺を見てた。
「顔崩れてる。」
「あっ、ごめんなさい」
「んで?」
「私ですが良いんですか?」
「ハナと居ると面白いし。」