〈企〉バレンタイン限定彼氏
「で?恋どうなってんの?」


「ん?」


「「ん?」じゃないわよ!!

繭の恋はどうなってんの?!

って聞いてるのよ」


「してないょ……」


「…はぁ……やっぱりね、

そうだと思った。

バレンタインまででもいいからって

無理やり彼氏作っちゃえばよかったのに……」



そんなこと言われても……、

初恋がまだな私にそんなことできるわけないじゃん!



「まぁ…

今頃言ったってしょうがないって話だけどね~」



香里奈がニヤリと微笑む。

なっ何?!


「まぁ、

こんなことになるのわかってたから

借りてきてあげたわよ♪」


「へっ?!」



なっ何を?!


私が目を大きく見開いたのと同時に

香里奈のグロスが怪しく光った。



「レンタル彼氏♪」



パチンッ!!

香里奈が指を鳴らした。

すると、足を組んだ香里奈の横に、
モデル並みにカッコいい人がパッと瞬時にして現れた。



「?!?!?!?!」


なっ何事?!
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