ゆびきりげんまん...
 
「だろ!? ここはな、俺が小さい頃に親父が連れて来てくれた所なんだ。もう親父は死んでこの世にいないけどな...」 
 
龍が初めて私に悲しい顔を見せた。 
 
『そっかぁ。』 
 
 
「なぁ、なな...」 
 
龍は私をまっすぐ見て言った。 
 
『ん?なに?』 
 
 
「ん〜あぁ゙ー。やっぱなんもない!!」 
 
 
『なによそれ〜』 
 
 
「わりぃ。また今度言う。」 
 
龍は私の前で手をあわせて頭をさげた。 
 
 
『わかった〜。次は絶対に言ってよ!』 
 
私はニコッと笑った。 
 
「おぅ!」 
 
そして、龍もニコッと笑ってくれた。
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