チョコ~大切な人~【短編】
★証拠
美鈴は鞄とかも全部学校に置きっぱなしで、そのまま学校を飛び出して家に帰り自分の部屋に閉じこもってしまった。
「淳のバカ。
なんで彼女になって初めてのバレンタインに悲しい気持ちになるのよ…。」
布団をかぶって美鈴がそう呟くとコンコンとノックをする音がした。
美鈴は答える気にならないのでそれを無視した。
暫くたったら、ガチャっとドアが開く音がした。
「お母さん?
私言ったよね?入ってこ……、な…いでって…。」
お母さんだと思って布団から顔を出すと部屋にいたのは淳だった。
美鈴は慌てて布団に潜った。
「な、なんか用!?」
「ん?
いやな、美鈴がなんか勘違いしてるやろなぁって思ったから言い訳しにきてん。」
「…私がなにを勘違いしてたって言うの?」
不機嫌そうに美鈴は聞いた。