チョコ~大切な人~【短編】
「わ、わ、な、泣くなよ。
ほんまやって!!信じてや!!
北川先輩は彼女以外から絶対受けとらんから部活の後輩で一番仲のええ俺にみんな頼んできてんって!!」
「…証拠。」
「へ?」
「だったら、証拠見せてよ!!」
淳はう゛~んと唸っていた。
多分、必死に証拠を考えてるのだろう。
無茶を言ってるのは分かってる。
ほんとは信じてあげなきゃだめってのも分かってる。
でも今は証拠でもないと不安でしかたなかった。
「…分かった!!証拠見せたる!!」
「へっ??」
「ちょっと待っとれよぉ」と携帯を取り出して何処かに電話をかけ始めた。
「あ、先輩っすか?沢井です。
…はい、あの頼み事があるんすけど…、はい、はい。
あ、そうです。いいっすか?
ありがとうございます。
じゃぁ代わるんでヨロシクお願いします。」