チョコ~大切な人~【短編】
『その…、会ったコトのない俺が言うのはなんか微妙な話だけど、沢井の奴の言ってるコト信じてやって?
アイツが女子から俺に渡してってチョコを渡されてたのはホントの話だけどな。
あ、てか元はというと俺が受け取らなかったのが悪いんだよな…。
ホント俺のせいでややこしくさせちゃったみたいでゴメンな?』
「い、いえ!!こちらこそわざわざこんなしょうもない事で先輩の手を煩わせてしまってすいません!!」
『それじゃあ、沢井に代わってくれる?』
「は、はい、只今!!」
慌てて淳に電話を渡した。
「あ、先輩?
ほんまですか?ありがとうございます。
…あー、はい、わかりました。失礼しまぁす。」
淳は電話を切って私のほうに向きなおした。
「で、これで証拠になるか?」
北川先輩まで引っ張り出しちゃって認めないとは言えなかった。