憂鬱な姫君 (姫シリーズVol.5)
なんて答えようか・・

とココが思案していると、ハンナが笑顔でやってきて

やんわりを断り、笑顔でココに立つように目配せをしてきた

そして、これまた笑顔で「バーイ」と手を振り、反対の手でココを掴んでクラブをでたのであった

「ごめん!!」

クラブを出て、ハンナがココに謝ってきた

なぜ謝られているのかわならないココ

「連れてきたの私なのに、一人にして変なのに声掛けられて・・」

別にハンナのせいじゃないし、話しかけられただけで何をされたわけじゃない

「いいよそんなの・・ どうする? もうパーティーいく?」

時計を確認するココ

「9時か・・ そうだね・・ そろそろ行こうか」

とココとハンナはタクシーでクラブを後にしたのだった

ふたりが降り立ったのは大きな門の前

家は見えない

流石の迫力に引きつりながら

「ここが、そのブライアンって人の家?」

とハンナを見ず、タクシーの窓から門を見上げながらココ言った

「そうよ? あの・・ちょっと待ってて・・」

ハンナは一旦タクシーを降り、インターファンを鳴らした

しばらくして開いた門の中へ、再びタクシーに乗り込み入って行ったのだった
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