憂鬱な姫君 (姫シリーズVol.5)
4人が去ったカフェでは、成り行きを見ていたJが立ち上がり、おもむろに歩いていく
そこにいつもの陽気さはない
そして止まったのは女の子達がおしゃべりに盛り上がっているテーブルの前
「よぉ」
いつものように声を掛ける
「あ、J! 日本人御一行はいいの?」
笑みを浮かべて、近くの女の子がJの腕に触れてくる
それをチラッと目でみたJは
「三銃士がご機嫌ナナメでさ」
とさりげなくその腕にからまる手をほどいた
Jがふとテーブルの上に視線を落とすと、質のよさそうなサイフとポーチ、そしてコスメの数々
Jのその視線に女の子達は
「かわいいでしょ? マーサのなのよ?」
と椅子には座れず、周りを取り囲んでいた一人の少女の名前を口に出した
その声に
マーサ本人であろう、テーブルを囲んで座っている女の子たちとは明らかにタイプの違う女の子が目を開いて顔をあげた
マーサの名前を口に出した女の子はそんなマーサを睨みつける
「ヴァネッサ・・・」
Jに名前を呼ばれた女の子は、睨みつけていたマーサからサッと笑顔をJに向ける
そして、Jは
「お前の事買いかぶってたわ・・ マーサだっけ? お前ちょっとこっち来い」
とマーサを呼び
「じゃあな・・」
とマーサの肩に腕をまわし、ヴァネッサのテーブルに背を向け歩き出した
マーサは
「え?は?」
と戸惑いながらもJの力に逆らえず一緒に行くしかなかったのだった
そんなマーサをヴァネッサはものすごい形相で睨みつけていたのだった
そこにいつもの陽気さはない
そして止まったのは女の子達がおしゃべりに盛り上がっているテーブルの前
「よぉ」
いつものように声を掛ける
「あ、J! 日本人御一行はいいの?」
笑みを浮かべて、近くの女の子がJの腕に触れてくる
それをチラッと目でみたJは
「三銃士がご機嫌ナナメでさ」
とさりげなくその腕にからまる手をほどいた
Jがふとテーブルの上に視線を落とすと、質のよさそうなサイフとポーチ、そしてコスメの数々
Jのその視線に女の子達は
「かわいいでしょ? マーサのなのよ?」
と椅子には座れず、周りを取り囲んでいた一人の少女の名前を口に出した
その声に
マーサ本人であろう、テーブルを囲んで座っている女の子たちとは明らかにタイプの違う女の子が目を開いて顔をあげた
マーサの名前を口に出した女の子はそんなマーサを睨みつける
「ヴァネッサ・・・」
Jに名前を呼ばれた女の子は、睨みつけていたマーサからサッと笑顔をJに向ける
そして、Jは
「お前の事買いかぶってたわ・・ マーサだっけ? お前ちょっとこっち来い」
とマーサを呼び
「じゃあな・・」
とマーサの肩に腕をまわし、ヴァネッサのテーブルに背を向け歩き出した
マーサは
「え?は?」
と戸惑いながらもJの力に逆らえず一緒に行くしかなかったのだった
そんなマーサをヴァネッサはものすごい形相で睨みつけていたのだった