憂鬱な姫君 (姫シリーズVol.5)
携帯の着信をうめる旧友の名前
“なんかあったか?”
首をひねりつつ、激しくなる雨にワイパーを最大にする
“そういえば、ハリケーンがきてるんだっけ? 明日の予定確認しないとな・・”
そんな事を思いながら、辿りつく我が家
車が止まるとゆっくり開く門
開ききった所で、ブレーキからアクセルに踏み変えようとしたとき、目の前にびしょぬれになって立つ女がいた
“なんだ?”
雨が激しくてその姿は確認できない
車の前から運転席の横まで歩いてきた少女に気がついた警備員が走ってくる
そして、後ろから女を羽交い絞めにし、車から引き剥がそうとしている
激しく抵抗している女を視界に捕らえ、ため息をついた
“なるほどね・・”
サイドを引き、ギアをパーキングにし、運転席のドアを開けた
ピカピカの靴に雨粒があたる、雨にぬれたまま未だもみあう警備員と女の前に立ち、警備員の腕を掴んだ
「離してくれないか? 俺の大事なお客様だ」
家主のその言葉にやっと解かれた腕
「でっかくなりやがって・・」
ココの頭を抱き寄せる
長時間雨に打たれていたのだろう、カタカタを震える体をそのまま自身の車に乗せ、何事もなかったかのように門をくぐっていったのだった
その車をしばらく見送った警備員はふと我にかえり、慌てて開きっぱなしだった門を閉めたのだった
“なんかあったか?”
首をひねりつつ、激しくなる雨にワイパーを最大にする
“そういえば、ハリケーンがきてるんだっけ? 明日の予定確認しないとな・・”
そんな事を思いながら、辿りつく我が家
車が止まるとゆっくり開く門
開ききった所で、ブレーキからアクセルに踏み変えようとしたとき、目の前にびしょぬれになって立つ女がいた
“なんだ?”
雨が激しくてその姿は確認できない
車の前から運転席の横まで歩いてきた少女に気がついた警備員が走ってくる
そして、後ろから女を羽交い絞めにし、車から引き剥がそうとしている
激しく抵抗している女を視界に捕らえ、ため息をついた
“なるほどね・・”
サイドを引き、ギアをパーキングにし、運転席のドアを開けた
ピカピカの靴に雨粒があたる、雨にぬれたまま未だもみあう警備員と女の前に立ち、警備員の腕を掴んだ
「離してくれないか? 俺の大事なお客様だ」
家主のその言葉にやっと解かれた腕
「でっかくなりやがって・・」
ココの頭を抱き寄せる
長時間雨に打たれていたのだろう、カタカタを震える体をそのまま自身の車に乗せ、何事もなかったかのように門をくぐっていったのだった
その車をしばらく見送った警備員はふと我にかえり、慌てて開きっぱなしだった門を閉めたのだった