憂鬱な姫君 (姫シリーズVol.5)
ココの登場により、静かになった教室
ココはその様子を見渡すとすぐに黒板に張られた座席表を確認し、自分の先についた
そのココの様子はまさに“プライドの高い女”そのものだったのだが、本人は全くそれに気がつかない
ココに友達が出来ないのは、こういう一面もあるからだった
しばらくして教師がやってきて教壇に立ちあいさつを始めた
“初めてみる顔だなぁ・・”
とココはボーっと話を聞いていたので、始業式に向うため体育館に移動する集団に一歩出遅れた
ガヤガヤする体育館の後ろに立ったココは、ここでもボーっと式の進行を眺めていた
後輩達はココの姿を見ようとチラチラと振り返り、コソコソと話している
教師もそんな生徒に気がつき、咳払いをする
そうして始業式は終わり、再び教室へ向うのだが、最後尾にボーっと立っていたココだったのに、ボーっとしていたおかげで、人の波にようやく式が終わったことを認識したのだった
沢山の生徒が一気に移動するので、肩はぶつかるし、足は踏まれる
最初は気にしていなかったココも、その不自然さに気がついた
そう、ココはわざとされていたのだ
数人の女生徒に囲まれ、壁を作られてその中でさも押されています・・といった様にあっちに押され、コッチに押され・・
輪を抜けようと立ち止まると突き飛ばされ・・
このまま教室まで行くのか・・と思っていた時
「ココちゃ~ん!!!」
後ろから大声でココを呼ぶ声がした
ふっとココが振り返ると、知らない男子生徒
“誰だっけ?”
この長身の彼の顔を見ていると
「囲んで気がつかれないようにしているつもりかもしれませんが、自分達の方が背が低いのにバレないとでも思ってます?」
彼のその声にサーっと青ざめていく女生徒
ココはその様子を見渡すとすぐに黒板に張られた座席表を確認し、自分の先についた
そのココの様子はまさに“プライドの高い女”そのものだったのだが、本人は全くそれに気がつかない
ココに友達が出来ないのは、こういう一面もあるからだった
しばらくして教師がやってきて教壇に立ちあいさつを始めた
“初めてみる顔だなぁ・・”
とココはボーっと話を聞いていたので、始業式に向うため体育館に移動する集団に一歩出遅れた
ガヤガヤする体育館の後ろに立ったココは、ここでもボーっと式の進行を眺めていた
後輩達はココの姿を見ようとチラチラと振り返り、コソコソと話している
教師もそんな生徒に気がつき、咳払いをする
そうして始業式は終わり、再び教室へ向うのだが、最後尾にボーっと立っていたココだったのに、ボーっとしていたおかげで、人の波にようやく式が終わったことを認識したのだった
沢山の生徒が一気に移動するので、肩はぶつかるし、足は踏まれる
最初は気にしていなかったココも、その不自然さに気がついた
そう、ココはわざとされていたのだ
数人の女生徒に囲まれ、壁を作られてその中でさも押されています・・といった様にあっちに押され、コッチに押され・・
輪を抜けようと立ち止まると突き飛ばされ・・
このまま教室まで行くのか・・と思っていた時
「ココちゃ~ん!!!」
後ろから大声でココを呼ぶ声がした
ふっとココが振り返ると、知らない男子生徒
“誰だっけ?”
この長身の彼の顔を見ていると
「囲んで気がつかれないようにしているつもりかもしれませんが、自分達の方が背が低いのにバレないとでも思ってます?」
彼のその声にサーっと青ざめていく女生徒