妹彼女
「がっ!!く…」


かなり痛かったが骨に損傷は無かった。優が慌てて起き上がった。


「海くん!大丈夫!?つっ!」


足首を押さえて痛がっていた。


「俺は大丈夫だ。足首ひねったの?大丈夫か?」


「うん…なんとか…。ごめんなさい、私のせいで…」


見上げるとなんとか空と大地の顔が見えた。


「気にすんな。誰のせいでもない。お~い!空!大地!」


『兄貴~!大丈夫~?』


「あぁ!俺たちは今から下のルートで川に行く!そっちは先に行って待っててくれ!」


『うん!分かった~!気をつけてね~!』


「そっちもな~!……さて、ほら。足見せてごらん?」


靴と靴下を脱がせると少しだが腫れていた。


「ひどくはないがしばらくは動かさない方がいいな。ほら、背中に乗って。」


「え!?い、いいよ。歩けるよ。これくらい。つっ!」


立とうとしたが、顔がゆがんだ。


「はいはい、大人しく乗る。」


「だって…私、重いよ?」


「それは俺が決めることだ。乗らないならお姫さまだっこになるが、それでもいいのか?」


あ、それもいいかも…。と思った優だが、さすがにマズイと思い、渋々俺の背中に乗った。


「なんだ、やっぱり軽いじゃん。」


顔を真っ赤にしてる優を横目に、俺は優をおんぶして行く。


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