妹彼女
その後の朝食は味も分からず食べ終え、俺たちは部屋に戻った。食堂を出る瞬間、空をチラッと見たが、目を合わせてはくれなかった。


「どうしたんだ空?なんか急に…」


ベットで落ち込む俺を大地がなんとか話しかける。


「分からない…、反抗期…なのかな?」


それならある程度納得はできるが、解決にはならない。昨日は頭を撫でれば猫みたいに喜んでいたのに…


それに双子なのに感情が分からなくなった原因も不明だ。


「寝不足でイラついてただけかもしんねぇじゃん?………、空にもそろそろ兄離れの時期じゃないのか?」


「……兄離れ…?」


もう俺は必要無いってことか?そっか…、そうだよな…。いつまでもそばにいたら、ウザいよな…。
あいつだってもう、一人の女の子だもんな…


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