妹彼女
『……………』


仲良さそうに話す俺と優を見ていた空は急に近づいて来た。


グイッ!

『兄貴!来て!』


俺の腕を掴み、強引に引っ張って行った。


「ちょっ、空!?」


いきなりの行動に戸惑い、優と大地も呆然とした。


「ど、どうしたの?空ちゃん?」


大地は最初は驚いたが、すぐに納得し、受け入れるように二人を見守った。


「はぁ~、やっとか…。水江さん、今から俺が話すこと、覚悟して聞いてね。」


この後大地が話した俺たちの真実は、前に大地が俺に話そうとしたことだった。






誰もいない森林の中に連れて行かれ、空は俺に泣きながら抱きついた。


「空……」


『ゴメンね…、ゴメンね兄貴……。でも…』


俺の膝を下ろさせ、キスをした。いつもと違い、震えていた。


口を離しても、解放しようとしない。


『兄貴……、私ね…ずっと…兄貴に…』


「海く~ん!」


後ろから、よく通る声がし、俺の背中に小海が抱きついた。


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