妹彼女
空と下らない戯れをしていると、後ろから女の子の声がした。


「えっと、水江 優…さんだっけ?」


確か俺のクラスの女子でテニス部に入るとか言ってた娘だ。顔を覆うくらい程度の茶髪に、黒目の比率が高い大きな瞳。恐らく空がいなければクラスの人気者は間違いなくこの娘だ。


「あ、名前、覚えててくれたんだ?」


「そりゃ覚えてるよ。」


一度自己紹介を聞けば一回で覚えるよ。


そう言おうとしたが、どうやらこの娘は違う捉え方をしたらしく、顔を赤く染め、目を反らした。
ちょっとかわいいかなと思った。
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