妹彼女

着替えを済ませ、荷物をまとめ、俺たちはマンションを出た。


病院に行くぐらいなのにバッチリと服をキメた二人、どうやら普段がこんな感じらしい。











「あれ～？海くん、空ちゃん。来てくれたんだ？」


『久しぶり～、緑ちゃん。一緒に勉強しようね～。』


単語帳を見ていた緑は、空を見ると起き上がって空に抱きついた。


女の子ってなんでいつも挨拶代わりに抱きつくのか…



「はいはい。じゃあ勉強開始するぞ？緑、ちゃんと海と空が入る間に聞けることは全部聞くんだぞ？」


机を一つ借りて来て、４人での勉強が始まった。


「あのね～。空ちゃん。試験が終わったら大地が映画に連れてってくれるんだ～。」


久々に女の子友達が来たのが嬉しいのか、楽しそうにデートの話をしている。

すげぇ楽しみにしてたんだ…。まぁ、なんだかんだで初デートだしな…緑としては。後々プランも考えとかないとな…


『へぇ～？じゃあいっぱい甘えないとね。大地って意外とお金持ってるから♪』


「聞こえてるぞ～？たかりかお前らは～？」


「……あれ？そういえば、大地の両親ってなんの仕事してるの？空ちゃん海くんのとこが車掌さんと塾講師ってのは知ってるけど…」


あれ？話したことなかったっけ？