妹彼女
俺は二つ財布を持ってる。一つは食材・家具・学費などの経費(とうちは呼んでる)用の財布、これはレシートや領収書を見せれば母さんが補給してくれる。空との共有だが、俺が預かっている。もう一つは俺自身の財布、服や携帯費用、学校での出費は全部ここからと貯金から出す。システムは毎月両親の給料日に俺の通帳に5万振り込まれ、俺はそれを自由に使え、例え空でも俺の使い方に文句は言えない。だがその代わり、無くなった場合、絶対に前借りはできない。これが普段会う機会が少ない家族が決めたルール。空の財布も同じ。


俺たちはやりくりは上手いし、毎月1万以上残るから、滅多にないが、双子だけの特別同盟で、最悪の場合、兄妹から借りれるというルールを作った。これが施行されたのは中学の時空が新しいテレビが欲しいと言った時だけだった。


まぁ今の空は大分貯まってるはずだし、カードも持ってるから心配無いだろう。


『ねぇこれどうかな?兄貴、大地。』


ネックレスを一つ取って自分の胸元にかけた。ちなみに質問や同意を求めてきた場合は干渉はありだ。


「いいと思うよ?でもこっちの青の方がかわいくない?」


『そうかな?私的にはこっちの方が…』


干渉はできるが実際あまり意味は無いから大地に任せる。俺は空と同意見だからだ。
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